読んでいて自分とは遠い存在だと笑えるのかといえば、そうではない。
「シゴトのできない仲良しクラブ」だと360度評価は当てはまらない。(p116)
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私の会社は、入社2年までの社員が全社員の1/3以上を占めるので、
まさに当てはまるかもしれない。
実際に去年の忘年会でも、人気投票で商品授与(時価60万円相当!!)のようなものを行ったところ、
新入社員の中から選ばれ、周りからは不服の声が多くあがったという。
新人が多いからこそ、この本に書いてある解決策は役に立つかもしれない。
俺リスペクト社員に対しては、社員からの評判を本人に聞かせることが重要らしい。
つい数ヶ月前に、そんな社員が辞めていった。
ネガティブだったため、みんなの就職日記などに会社の悪口を書いたりと、後始末も悪かった。
挙句の果てには、グループウェアの自己紹介ページも更新し、
「みんな辞めろ」ということを暗に示した画像を載せたり、
今熱中してるものは転職活動だと書いてみたり。
こんなことをする人なのに、20台も半ばを過ぎていたのだから、恐ろしい話だ。
「かかわりたくない」としか思えないが、管理する側の立場で考えると、笑っていられない。
シュガー社員の基本は、「ワンルームキャパシティ型」か「私生活延長方」になります。 そこに過保護な親がくっついていれば「ヘリ親依存型」 何度も転職を繰り返すようであれば「プリズンブレイク型」に分けられます。 いずれにせよシゴトをバリバリするタイプではありません。(p222)
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一生懸命というレベルが、
「朝、なかなか起きられなかったけど、がんばって起きて定時に会社に来た」
「すっごく有給が取りたかったのに、我慢して会社に行った」
というレベルなのです。
怖いですね。
確かにうちの仕事場にもいました。
うちの会社では現場に入るたびに面接があり、
それに通らなければ現場に入ることができません。
けれど彼女(以下S子)は、
「そんなアピール、私にできるわけない。」
「もうこのまま本社にいてかまわない。」
「本社に居座って結婚退職するのが私の夢だ。」
と公言するくらいでした。
こんな彼女でしたが、女子の割合の少ない業界であることと、
景気が若干良かったためか、懐の厚い上司が彼女を自分の現場に引き取りました。
これですべてが解決したのでしょうか?
そんなわけがありません。
彼女は、現場に入って1ヶ月程度は毎日家に24時に着く生活を繰り返していました。
しかし、その後、病院で「うつ病」と診断されたらしく、
稼動の高い現場だったのにもかかわらず、毎日定時帰りになりました。
挙句の果てには、面倒見ていたはずの上司が彼女に手を出そうとしてしまい、
社内でセクハラ騒ぎにつながり、その上司自身も身を崩しました。
そんな生活の結果、半年後に、彼女は突然現場を解雇されることになりました。
念願の本社に復帰です。
とても現場の面接は受かることはないことは営業も承知していたので、
仕方なく、営業サポートという形だけの肩書きをもらいました。
しかし彼女は人事に普通に言ってしまうのです。
「うつ病の私にシゴトなんてできるわけない」
「敬語も使えない私が電話なんて取れるわけがない」
そうこうしているうちに、世間は不景気になったので、
彼女の行動が目に余るようになりました。
突然の社長からの退職干渉がありました。
私は正直、当然だろうと思っていましたが、
さすがはシュガー社員。そのあたりの法令は詳しいらしく、
「承諾しない限り、それは有効にならない」
と知っていたそうです。
なぜこの会社にしがみつくかといえば、
同じ社内に恋人がいたからであり、腰掛程度とはいえ、
結婚の約束がなかったためだと思われます。
甘い周りのおかげで、彼女はボイスレコーダーを駆使し、
送別会まで開き、2か月分の給料を得て会社を去りました。
...............。
私は正直言って、
彼女の存在自体、会社が訴えてもおかしくないレベルではないかと思ってました。
現場に出て甘やかされた彼女は、すっかりキャラクターを変え、
「研修のときは、もじもじキャラを演じてシゴトを楽しようと思ってた」
「明るいキャラは疲れるからやる気なかった」
と言ってました。
本文にもあるのですが、
こういった本人の問題性を会社に訴えるのは、チクリではなくて、
当然の態度だそうです。
皆様も、周りの社員がシュガーであると気づいたら、
すぐに上に上げて、対策を練るべきではないでしょうか。
それが自分のためでもあり、
会社のためでもあります。
疲れるシュガーに、骨の髄まで溶かされる、腐らされる前に、
事前の対策を打つことが、社会のためになるのではないでしょうか。
一番困惑するタイプが「俺リスペクト型」です。(p222)
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そんな私は、
弱プリズンブレイクx俺リスペクト
にあたると思います。
俺リスペクトは仕事が出来れば、問題とはいわないそうです。
諸刃の刃。
たぶん成長が止まるのも、俺リスペクトの象徴かもしれない。
無知を知らないことは何よりこわいことだから。
シュガー社員の発生要因(p224) 1.シゴトを一生懸命やって評価されるよりも自分の権利に忠実 (インターネットで自分に優位に働く権利を調べることは大得意!) 2.自分だけが得をすればいいのです。 (将来への不安感から、常識・モラル・マナー・美学は全て無視してもらえるものはしっかりもらう) 3.あっせん制度、労働審判制度の普及
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最近の企業の社員教育に対する意識も変化している。
・従業員の能力開発への責任は会社にある。75.6%(2000)⇒66.8%(2004)
・従業員個人の責任である。20.1⇒30.7
これは、シュガー社員側にしてみれば、忌忌しき問題です。
誰かが自分を教育してくれると思っていたのに、自分で責任持ちなさいとは、
ヒールを履いて登山にでかけ、頂上から突き落とされるようなものです。
自己啓発は自分で行うというのが、自立した社会人の姿ですが、
シュガー社員には誰かが何かをしてあげなければ前へは進んでいけないのです。
シュガー社員は甘くそして解けやすい性質を持っています。
溶ける時、自分だけでは溶けません。
会社も一緒にじわじわと溶かしていくのです。
こわっ!!